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「…てめぇ、麒麟に手ぇ出すなっつっただろうが!」
赤い髪の男を筆頭にぞろぞろと入ってくる男達
その赤い髪の男のすぐ横に立つのは
「………あ」
華奢な身体に、色素が薄い柔らかな髪
「凛」
濡れたように充血した赤い目
「……さ、ん」
「もう、大丈夫だから」
儚げに優しく笑う顔に、冷えた胸の奥が暖まるのがわかる。
「…やれやれ、やっと朱雀くんの登場か」
「………」
後ろから抱き込むように、捕られても、その思いに揺るぎなどない。ただ前だけを、その姿を見失わないように見つめ続ける
「なぁ、朱雀、こいつが大事なら俺の所に、俺のものになるよな?」
そう言って赤い髪の男が、まるでそうなる事を信じて疑わないように華奢な背に触れ
その光景に、華奢な背を持つ男の横に黙って立っていた男は思わず小さく笑う
「泣くほど大事にしてんだろ?」
ああ徹さん…笑い事じゃないんですけど
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