八月一日AM8:24

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「地下」 地下。ついさっき読んでたパンフレットに視線を落とす。内容は変わらず、きちんと犯罪の温床になっている、と強調されたフォントで書かれていた。 「だ、大丈夫なのか?」 東京にもトラブルは存在するが、スパイやテロ集団が絡むトラブルには巻き込まれたことはない。上ずった声が出た。 「大人しくしとけばね。ただのガキンチョに構ってるほど秘密結社やカルト団体、テロ集団は暇じゃないわ。目的遂行のために組織化されたわけだし」 「いやでもチンピラとかいそうなんだけど……?」 「あー確かにいるわね。でもそこらにいるゴロツキなら十人くらいまでなら大丈夫。私、ランク:250位だから」 「……?」 どこら辺が大丈夫なのかイマイチ理解できない。ランクってなんだ?と言おうとしたら偶然にも少女の発言と被ったので自然消滅した。 「そういえばあんた七月二十日に寝て八月一日に起きた。その間の記憶はないの?」 「ずっと思い出しそうとしてるけどない。体感ではほんとに起きたら八月一日にワープしたーみたいな。正直何がなんだかわからん」 本当に一週間以上熟睡してたなんてありえない。親はいないが、一週間以上無断欠席が続いたなら担任も家庭にやってくるぐらいするだろう。 「記憶喪失とか?あんた名前は?あ、まだ自己紹介まだだったわね。私の名前はレイン・シルヒィード。よろしく」
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