追いつけない思考回路

2/32
552人が本棚に入れています
本棚に追加
/202ページ
翌日。 私はとても寝不足だった。 寝不足でも学校はあるし、部活だって行かなきゃいけない。 ぼぉ~っとしながら食卓でロールパンをぱくりと口に運んでいたら、 「あ、母さん俺今日でテスト終わりだから部活して帰る」 って良ちゃんがネクタイを締めながらやってきた 「良ちゃん!おはよう」 「杏、おはよ。お前・・・目の下ひどいクマ。寝れなかったのか?」 良ちゃんが私と至近距離に顔を近づけてじっと見てきた。 あぁ、良ちゃん、今日もかっこいい! 自分のお兄ちゃんなのになんでこんなかっこいいんだろう。 がっしりとした肩。 爽やかさを倍増させている短髪・・・ いつまでも見ていられるくらいかっこいい・・・ 「おぉ~い、帰って来いよぉ」 はっと自分の世界から現実に引きも出されると、目の前には苦笑いの良ちゃん。 「杏のとこは明日からテスト前で部活休みだっけ?」 「うん、だから今日は良ちゃんとこで部活するよ♪プール見に来てよ!」 「おぅ、圭吾とでも見に行くよ」 「え!ケイ!?ケイはヤダ。逸花ちゃんときて!」 ケイには会いたくない。 ケイが謝ってくれるまで私は会わないんだから!
/202ページ

最初のコメントを投稿しよう!