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(マリー=ケイロン)
「あの木は・・・古木の木・・・?」
マリーが古木の木と言った大きな木は
十字路の3割を埋め尽くすほどの大きな木だった
本来私たち冒険者が知っている古木の枝は
枝を折ることでその中から魔力が発生し
その魔力によってモンスターがランダムに呼び出されるといった
とても危険な代物なのだが、枝があるということは木もどこかにあるわけなのだが
枝はモンスターから手に入れるだけで誰も書物でしか見たことがなかった
マリーは十字路の噴水に生えていた木を眺めていると
後ろから女クリエイターのエリー=アルトアイゼンが抱きついてきた
(エリー=アルトアイゼン)
「やっほー
マリーちゃん相変わらずの仏頂面やねぇ
笑顔でいないともてないで?
お、シエルもお久しぶり~
相変わらずマリーのお供かいな」
シエルは首を縦にふると同じくらいのタイミングで
マリーがマリーを振り払った
(マリー=ケイロン)
「相変わらずのスキンシップね・・・エリー
ちゃんと招集には出なさいっとあれほど言ってるのに・・・」
マリーは両手を両腰に当てて顔を少し赤くしながら言ったが
エリーは両手を肩より少し上に上げ、呆れた顔を見せた
(エリー=アルトアイゼン)
「どうせ書庫での会議やろ?
出ても仕方ないしなぁ・・・
それよりシエルの調子はどんな感じかね?
あんまり強力な魂を入れたら自我が消えてしまったり
体が持たないなんてこともあるかもしれんから気い付けや?」
エリーはシエルの事を訪ねるときだけ
シエルの耳には聞こえないようにマリーの耳元でささやいた
(マリー=ケイロン)
「わかってるわよ・・・
でもこの木・・・
完成したのね?」
マリーはそっと傷をつけないように古木の木をなぞっていた後ろで
シエルは少し心配そうにその様子を見守っていた
(エリー=アルトアイゼン)
「そうや、これさえあればモンスターを呼びたい放題
さらに強いBOSSモンスターも呼べるって代物や」
エリーは胸を反らして威張っていたが
その様子にマリーはただおでこに右手を置き
呆れきっていた、しかしエリーにそっと近寄ると
(マリー=ケイロン)
「胸が見えるわよ・・・恥じらいを持ちなさいよ・・・」
言い終わるのと同じくらいのタイミングで
マリーは持っていたロングコートをエリーに着せた
そして遠くのほうから何かが走ってくる音が
少しずつ近寄ってくるのが聞こえていた
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