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(シシル=アトレイド)
「冗談でも・・・
言って良いことがあると・・・
思いますが・・・?」
シシルはそんなマリーの態度にただ杖を強く握った
(マリー=ケイロン)
「まぁいいわ。あの小娘がどうしたの?」
マリーは写真をそっと布団の上に置き
めんどくさそうにリムラエルのことを訪ねたが
その行動はシシルの怒りを爆発させるのには十分だった
(シシル=アトレイド)
「私はリムラエルの後見人のはずの貴女が
どうして治療してあげないのか
それが気になってここにきたんですっ!!
今あの子はカトリーヌ様がいなくなったショックで
心を閉ざして植物人間も同然なのに・・・
まったく姿を見せないってどういうことですか!!」
シシルは杖を持っていないほうの腕を
家の壁に拳を叩きつけた
(マリー=ケイロン)
「わかったわ・・・明日でも行くから
さっさと私の前から消えなさい・・・
今の私は優しくできないわ・・・」
マリーの右腕に書かれた雷のルーンが光り始めるのを確認すると
シシルはうなずいて出て行った
(マリー=ケイロン)
「まったく・・・姉様もシシルも
リムラエルのことばっかり・・・
私の気持ちも考えなさいよ・・・」
そしてシシルが出て行った後
マリーが布団の上で涙を流しているのをシエルだけが知っていた
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