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(この手紙を見てるってことは私はもうこの世には・・・いないと思う
何故ならこの手紙を隠していた場所には私の身に何かあれば
すぐにでも鍵が開くようにしてありました
こんな回りくどい方法をとってごめんなさいリムル・・・
気がついていたと思うけれど、私たちは普通の冒険者と違って
プロンテラのトリスタン三世の直属部隊の人間なんです
でもリムルにもその道が目の前にあってもなって欲しく有りません
私たちは直属部隊に入って強い力を私たちは持つことが出来ました・・・
でも、無くした物もある・・・
貴女にはそうなって欲しくないと私は思います
本当の強さは能力でも装備でもなく
その人を守りたいという気持ち・・・それが一番だと思うから・・・
貴女が強さを求めるなら私がリムルに新しい名前をあげる
理解できるならできないことなど無い天使
そして私のケイロンの名を名乗りなさい
貴女の名前はリムラエル=ケイロン
そして私の妹 マリー=ケイロンを頼りなさい
貴女の後見人になってくれるはずです
マリーも貴女と同じで家族をすべて亡くした子なの・・・
言葉はきついけど良い子だから仲良くしてあげてね?
中に入っている銀の指輪は貴女の両親からの贈り物だそうです
私が生きてる間に渡してあげたかったけれど・・・
私には渡す勇気が無かったので同封させて貰いました
最後に・・・リムルと一緒にいれた時間はとても楽しかったです
本当はこの手紙を読むような事にならないことを切に願います)
(リムル)
「・・・カトリ様・・・いや・・・
死んでないよね・・・?
必ず帰ってくるって・・・言った・・・のに」
リムルは手紙を持ったまま下を向いて涙を流していた
(シシル=アトレイド)
「カトリーヌ様は今回のことを予知してたんですね・・・
リムルちゃん・・・泣いちゃダメ・・・だよ?」
シシルも目に涙を浮かべながらリムルを抱き寄せていた
(シシル=アトレイド)
「ほら・・・涙を拭いて
今日からリムルじゃなくて
リムラエル=ケイロンになるんでしょ?
・・・ってリムちゃん・・・?」
シシルはリムがまるで糸の切れた人形のような反応をしたので
目をのぞき込むとリムの目は濁りきっていて
体を揺すっても反応が返ってこなかった
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