愛すべき愚か者 ーこれもまた一つの愛ー

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晴れた日曜日。 教会での挙式と、そのあとのガーデンパーティー。 花蓮は、ワンショルダーのウエディングドレスを来て、白いバラのブーケを持っていた。 白いタキシードを着た先生は、周りから「教え子をうまく捕まえて」だとか「若い奥さんだな」とか言われて、からかわれていた。 「香耶!」 立食式のパーティーで、いち早く花蓮が私の元にやってきた。 卒業以来メールでずっとやりとりしていたが、会うのは久しぶりだ。 花蓮は、さらに美しくなった。 まさに、今日の主役だった。 「おめでとう、花蓮!」 「ありがとう、香耶!あなたにね、一番来てほしかったのよ。」 ドクン 彼女の声が 私の心臓を包んで、きゅっと握った。
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