愛すべき愚か者ver3ー2013夏ー

愛すべき愚か者 ーこれもまた一つの愛ー

モデルのようにすらりとした手足を持ち、髪は肩を越えてまっすぐストレート。

今時、ヘアカラーもヘアマニキュアもせず、さらさらの黒髪をよく耳にかきあげている。

１年生の時から男子学生に告白されていたが、すべてを断ってきた。

その花蓮が、恋に落ちた。

しかも、相手は大学の先生だという。

英文学を専攻している花蓮と、日本文学の先生。

接点があるようでないと思うのだけれど。

「親のコネでね、バイトみたいな感覚で翻訳を始めたの。でも、日本語は難しくて。」

たまたま、同じ文学部の中の日本語を専門としている先生にアドバイスをもらいに行き、一目惚れしたのだそうだ。

私には、銀縁眼鏡が妙にインテリっぽく見える、なよなよした頼りない中年にしか見えないけどね。