第12話

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その辺の怪談話より怖い真実に、若干、表情をひきつらせた圭介が呟く。 「て、てーか、私物をオークションにかけてる時点で犯罪……」 「みぃ~~っ!! 後でファンクラブの人たちには、きついお灸が必要なようどすなぁっ!! 」 短い手足をじたばたさせた静流が、怒りに燃え上がるが、そんな彼女の頭を撫でた遼が余計な事を言う。 「あははっ、仕方ないよ。静流ちゃんは小さくて可愛いんだから、ファンクラブの人たちも軽犯罪くらい起こしたくなるよ~」 「きぃえぇぇぇーーっ!! 」 「おぶぇっ! 」 再び奇声と共に、遼の鳩尾に回し蹴りをめり込ませた静流だが、それでも暴れ足りないらしく、もう一撃、遼にくれてやる勢いだ。 なので、あきれ果てた海が、暴れる彼女を羽交い締めにし、大人しくさせる。 一方、静流の容赦ない技を2撃も鳩尾に受け、校庭でのびてる遼の姿に、圭介が呆れがちに嘆く。 「こうなると解ってて、お前も学習しない奴だな……」 「こ、これが、静流ちゃんとのコミュニケーション……さ……」 どんだけ、命がけのコミュニケーションを取ってんだと、お馬鹿な親友につっこまずにいられない。 「さすが小さい子好きの、ロリコン……」 「は、遥くんっ?! 」 ぼそりと吐き捨てた遥の痛い一言に、思わず遼が愕然としてしまう。
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