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「……どうしよう……」
「お、おい!」
先程引っ張った頬は確かに痛かった。
にわかには信じがたいが、おそらくこれは夢ではない。
現実だ。
——あーあ……江戸時代に行けたらなぁ……——
私があんなこと願ったから……?
あれのせい?
でも、どうやって、なんでこんなことに……?
考えても考えても、ここに来た理由も、どうしたら現代に帰れるのかも全く分からない。
混乱してその場に再びへたり込む私に、男の人は慌てた様子で駆け寄ってくれた。
「どっか怪我でもしたか?」
「あ、いえ……そうじゃないんですけど……」
あまりの出来事に思考回路がショートを起こし、呆然として動くことが出来なくなってしまった。
「とりあえず、近くに休めるところあるから行くか!」
「はい……」
私はその人に手を引かれ、ゆっくりと歩き出した。
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