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「こんな感じ、かなぁ」
軽く腕をあげてチェックした後、髪を結ぼうと鞄からヘアゴムを取り出した。
「あ、でもヘアゴムなんてこの時代の人は使わないか」
だからと言って髪を束ねないのも違和感だが。
「……っ! そうだ携帯!」
鞄の中に携帯を入れていたことを思い出し、慌てて引っ張り出した。
「やっぱり。そう、だよね」
携帯の電波は圏外を指し、当たり前だがネットも繋がっていない。
電池は80%を示している。
私はため息をつき、携帯の電源を切って再び鞄にしまった。
本当にこの時代に閉じ込められてしまったらしい。
「おーい、出来たかー?」
「あっ、はいっ!」
出口を開けると彼は暇そうに戸の横に座っていた。
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