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いきなり質問なんて言われてもでるわけ無いだろ……
「ハイ!」
でたよ……
「クラシスって、あのクラシスですか?」
「どのクラシスか分からないけど、多分そのクラシスです」
おぉ、と軽く歓声が湧く
「かかかかか、彼女とか居るんですか!?」
「産まれてこの方出来た試しがありません」
わぁっと、さっきより大きめの歓声が湧く
「魔力量は幾らですか?」
「測ったこと無いので分かりません」
教室に静寂が訪れる
(何で、急に皆黙ったんだ?)
「一般的には魔力の測定は十歳に行われるはずですが?」
あの糞親父、先に言っとけよ……
さて、どうしたもんかね
「……それはあくまでも一般的に、妹たちは済ませたみたいだが俺はまだだ」
へぇ~、そうなんだ~、などと声が上がった事からして、上手く誤魔化せたみたいだ
「じゃぁ、次の質問で最後だ~」
やっと、解放される
「ハイ」
「ん、フォル」
次に質問するのは、白金の髪色をしたイケメン
明らかに『平伏せ下民共』みたいなタイプだな、○フォイ確定
「お前は本当に、王族か?」
「質問の意味が理解出来んのだが?」
いきなり、何言ってんのこの○フォイ?
「今まで長男が居るなんて公表されてなかったんだ、疑って何が悪い」
「王族だからって何でも公表する訳ねぇだろタコ」
「公表するのは王族の義務の筈だ」
「お前が言ってるのは仮説、あくまでも『筈』の話だ、確証は無い」
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