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ピンクのプラスチック。 少し、というかかなり珍しいジッポライターを差し出された。 貸してくれたのは同い年くらいの女性。 少し近寄っただけで甘みの強い香水を感じる。 「ありがとう、助かりました」 2~3回ほどのカチカチで火をくゆらせ、 ナオキはそのライターを前の女性にお返しする。 返すタイミングで気付いたけれど、 第一関節よりも爪のほうがはるかに長い… 「あ、ゴメンね。火を渡すタイミング、絶妙すぎた?」 改めて彼女の顔を見る。 長く丁寧に巻かれた髪の、よく言う「綺麗なお姉さん」。 明るい茶色ってのはナオキ自身、それほど興味はなかったが。
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