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雪「・・・・ふざけるな」
王「・・・・・っ!」
今の私はどんな顔をしてるんだろ?私の顔を見た王様が辛そうに口元を歪める
雪「・・・帰して」
王「・・・・・」
雪「私を家に帰してよ」
王「・・・すまぬ」
雪「謝ってほしいわけじゃない、私を家に帰してって言ってるの!」
王「すまない・・・」
雪「謝んないでよ!謝るくらいなら私をお転婆な弟や、ぶっきらぼうだけど優しい兄、ちょっと意地悪だけど甘えん坊な姉、お父さんとお母さんの居る家に、帰してって言ってるの!」
王「・・・できぬのだ、すまぬ」
雪「なんで?私はただ、っっ」
王様の姿がぼやけて見える、ほっぺに何かが流れる感触がする
私は泣いてるの?
なにが、何がいけなかったの?
人を助けようとしただけなのになんで!
ガシッ
雪「・・・え?」
いきなり視界が真っ黒になった
これは、誰かが私の頭を包み込んでる?後ろの頭に鼓動が聞こえる
後ろから目の部分だけ抱きかかえられてるんだ
龍「悪い、俺を助けようとしただけなのにな」
龍雅君?
龍「王様、俺達は勇者じゃない。だから勇者として働かない
俺達はこのまま城を出る、あんたらの勝手な都合でこれ以上振り回されんのはごめんだ」
王「・・・わかった、この件は私達に非がある
何は要る物はあるか?」
龍「・・・・・剣にナイフ、あと一ヶ月分の生活費
それから、俺たちに干渉するな。あとは自分達でやる」
王「わかった、用意させよう」
騎「王様!?」
王「聞いていたな?用意せよ」
騎士「しかし!」
王「これ以上私に恥をかかせるな!」
騎「はっはい!」
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