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「さあ、捜索をはじめるぞ。なにかあったら、俺を呼んでくれ」
それに見入っているヒマはない。
無駄に時間を過ごしていては、なにをしに来たのかが分からなくなってしまう。
三人は散り散りになって、ただしお互いの姿を確認できる程度の距離で、
入念な捜索をはじめる。
先ほど見つけたアナコンダなど、水棲の危険生物は数多くいる。
それに注意を払い、時にはそれらと戦いながら虱(しらみ)潰しに
探索をしていく。
草の根を掻き分け、怪しそうな岩をどかし、時折休んで耳を澄ませる。
だが、三人が汗だくになって探しても一向に目的の物は見つからない。
手掛かりもなにもない、盲目の宝探しはやはり無謀なのか。
そんな考えが脳裏を過(よ)ぎる。
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