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となれば、多大な被害が出るのは明らか。幾ら超能力者が被害者と言えど、逆に手に入れた力を大いに振るう奴も当然いる訳で、加害者側になってしまい、こうして事件を起こすのだ。
実際各国でも戦争級の被害が起き、何百、何千の犠牲があった。
各国の首脳が重く見て排除するのは当然の結論だが、やはり発端は科学者とその実験を良しとした連中であろう。
手に負えないものを作り出して尻拭いするのは誰だと思っているのだ。
確かに強大な力を持つ俺は存在してはいけないかもしれない。
しかし、人間だ。
偽善者になるつもりはないが、誰かがやらなければならないだろう。
犠牲を出さないように、強大な力には同じ強大な力でーー
「もう決めた事さ。それに勝算がない訳じゃない」
「私が気にしているのはそれからよ。アビリティハンターの邪魔だって当然入るし、重力制御者諸とも一緒に始末されてしまうわよ?」
「その時は死ぬさ。グラビティさえ倒せれば良い。後はなるように世界も、ここも変わるだろう」
「本気? 死ぬの?」
確認と言うよりかはそんな結末で良いの? と心配そうにしているようだった。
まあ、流石に理不尽過ぎる話なのはやはり否めない。
超能力者と言えど何の罪も犯してない人を殺すなんてあんまりだ。
それこそどうせなら反逆してしまうのも悪くはないのかもしれない。
超能力者達が力を合わされば世界を奪う事も可能なのだからーー
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