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「うーん、春菜ちゃんか?」
「それはない」
俺が間髪置かずに即刻否定をすると、啓太は呆れたように肩を竦めた。殊更に「解っていないなクズが」と言われている気がして無性に腹が立つ。なんだその顔は。
「あれでも春菜ちゃんはモテるんだぞ。そうだな、ランクにするとAは固いな」
「いまいち基準が解らん」
「DからSまでの五段階で、秀吉がAだ」
「春菜と秀吉が……同列だと……?」
「ん? 春菜ちゃんに失礼だったか?」
「ああ、それは失礼だ……主に秀吉に」
秀吉可愛いよ秀吉(cv加藤英美里)。
因みに〝春菜〟とは俺の家の隣に昔から住む幼なじみの女の子だ。一人称が『ボク』と少々可笑しな娘のうえ、夜な夜な窓辺を伝って我が家に侵入ならぬ強襲を試みる犯罪者予備軍である。いつか捕まるんじゃないかと内心ハラハラなお兄さんです。
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