2008年9月4日 北海道旭川市郊外

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「秀君?この〈とおりゃんせ〉っどんな歌なの?」 「〈とおりゃんせ〉や〈かごめかごめ〉なんかの歌は〈童歌〉って言って、お前達も子供の頃に唄いながら遊んだだろ?諸説あるが、江戸時代に作られた歌で関所を舞台とする例や埼玉や神奈川の神社を舞台とする例のある歌だ。歌に関しては俺より栞の方が詳しいぞ?」 「何で姫野さんが詳しいの?」 「家は〈護家〉だからね~。歌とか文面は家の方が得意分野なのさ~。まず〈とおりゃんせ〉の歌詞だけどね~。」 通りゃんせ 通りゃんせ ここはどこの 細道じゃ 天神様の 細道じゃ ちょっと通して 下しゃんせ 御用のないもの 通しゃせぬ この子の七つの お祝いに お札を納めに 参ります 行きはよいよい 帰りはこわい  こわいながらも 通りゃんせ 通りゃんせ 「そいで今の言葉に直すとね~。」 通りなさい 通りなさい ここは何処の細道ですか? 天神様の細道ですよ ちょっと通して下さいませんか? 御用の無い者は通しはしません この子の七つのお祝いに お札を納めに参ります 行きは良いですが 帰りは困難です 困難ですが 通りなさい 通りなさい 「こんな風になるのさ~。」
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