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リナside
モーブマとの決闘から早1ヶ月が経ち、7月に入り初夏の日差しがきつくなっていた。
あれからモーブマがあっちの世界に目覚めたとか中間テストでユーリが泣きながら勉強していたとか、あまり大したことはなかった。
今日は朝から教室がいつも以上に賑やかだ。何でも編入生が来るらしい。それも特待生の。あまり興味のないアタシは窓から外を眺めていた。そうしているうちに時間がきたのかイムル先生が入ってきた。
「ホームルームはじめるぞ。静かにしろー」
と言ったところで静かになる。
「みんなも知っていると思うが今日編入生がきている。色々と教えてやってくれ。じゃあ早速呼ぶぞ。おい、入ってこい」
先生がそう言うと教室のドアが開き、一人の男が入ってきた。胸ポケットには白の二重線…特待生の証だ。黒い短髪を立て、やや鋭い目つきの日本人のような人だった。…そうまるで日本人のような。
「はじめまして。俺はハルト・パレスポイントって言います。属性は火、風、雷、光、闇、創造の6つです。よろしくお願いします」
と頭を下げた。アタシは何故かその人から目が離せなくなってずっと見つめていた。
「パレスポイントの席は窓際の一番後ろだ。ほらあの黒髪の子の後ろだ」
と先生の言葉にわかりましたと答えてアタシの後ろの席に着く。近づいてくるにつれ心臓の鼓動が早くなっていった。
「なんなのよ、もう」
というアタシの呟きは誰にも聞かれることはなかった。
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