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屋上から階段を降りて行けば、既に楽しそうな表情で各々が放課後を楽しもうと廊下を歩んでいた。
ただそれは私が通ると一変する。急に視線を背け、楽しげな表情は膠着し無言になるのだ。
別にそんな事してもらわなくていいのだが、いつの間にか自分は全校生徒に知れ渡る知名度を誇っていた。
……女番長として。
どこでどう間違えたらこうなったのか、今更ながら思う。それは多少なり武術に心得がある両親が護身術とか称して訳の分からない習い事させて来た結果、強くなっていた。
別に親を責めないよ。適度に強い方が女子として助かるし。上手い具合に両親は私に素敵な遺伝子を授けてくれた。
父親譲りの背丈は女子の中では少し大きめな百六十七センチで、顔立ちは自分で言うのも変だけど、中々整っていると思う。
スタイルは母親の遺伝子のお陰が、豊満な胸に引き締まったくびれ、美白の細い足。文句があるとすれば少し声がハスキーボイス位かも知れない。
そんな私が何故かこの私立西南学園の頭(カシラ)に祭り上げられていた。
まあ、色々あったからそれ相応に動いた結果がこれ。これって他人事のように言うけど、本当色々あった。
イジメられいる生徒がいたから助けてあげた。
それって一般的に正しいと思ったけど、そこから不良グループに絡まれるようになったので成敗したら是非こちらに来て下さいだって。
そんなつもりないよ。だから断ったけど、また違う生徒を助ける為に行動した結果、入学二ヶ月目にして同学年不良グループから一目置かれ毎日のアプローチ。
こっちがその気が無くても、周りの生徒の目は焼き付いてしまったと思う。あの人はその筋の人なんだ、と。
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