はじまり

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「と言うより、いたっけ?そんな子」 「夏海、あんたヒドいよ」 「そういえば、俺達以外にもここを引っ越した奴って………」 「光野さん。 さっきの盛り上がり方だと、光野さんだけ別の中学へ行ったのね」 「まぁ、そうなるな………」 「噂で聞いたけど、光野さん………… 何か自殺しようとして、首を切ったけど奇跡的に命は取り戻して、その後はずっと精神科に入院してるって聞いたけど……………」 「何で、自殺なんか?」 「中学で何かあったんじゃねえか?」 「………… いや、それは違う………」 「え?」  今まで黙っていた優哉が、口を開き離しに話って入ってきた。 「優哉、何が違うんだ?」 「光野の奴………… 確か……… 俺達と同じ中学だぜ……… クラスは違ったけど」 「マジかよ?!」 「全然気付かなかった………」 「てか、あんた達……… ヒドすぎにも程があるわよ!」 クラスメートに、怒られ笑いながらその場を過ごした秀昭達………… クラスメートは呆れてものも言えないのか、深いため息をついた。 しばらくして話はすぐに別の話へ移り、次第に“光野”の名前はみんな忘れ、帰る頃には誰も覚えてるものはいなかった…………
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