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2人の喧嘩が上昇するごとに、外で降っている雨が増していき、前が見えなくなるくらい強くなっていった。
そんな外を気にかけたのか、優哉は何気に外に目を向けた。
(……………ぇ?)
雨で外は余り見えないが、本来見えるものが見えなかった。
自分達が乗っている車以外の、ライトが一つも見えないのだ………
それどころか、この高速道路を走っているのは、自分達の車だけのようだった。
それに気づいた優哉は、前の席にいる直輝と静香に話しかけるように口を開いた。
「静香、直輝、あのさ」
「ちょっと、秀明!!前々!!」
夏美が指差す方向に、大型のトラックが秀明の車目掛けて突っ走ってきた。
秀明が気づいた時には、トラックはもう目の前でもう既に時は遅かった………
が、秀明は無理矢理ハンドルを切り、何とかトラックとの衝突を防いだが、道路が雨で濡れていたせいか、ブレーキが利かず、そのままスリープしてしまい、そして…………
「秀明!!目の前、崖よ!!」
「くそっ!!ブレーキが利かねぇ!!」
「このままだと、この車ごと崖に……」
「そんなの嫌っ!!まだ死にたくない!!」
「お願い!!止まって!!」
みんなはそう願った…………
が、その願いは届かずそして…………
“ガシャーン”
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