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「どうやら、やっと集まったみたいだね」
廃校となった小学校の、“六年生”とかかれた板がぶら下がった教室の中……
着物姿をした少女が、体を伸ばしながら、窓際の席に座っている巻きを背負った少年と窓の桟に座る腰に鎌を下げた少年に話し掛けた。
「そうみたいだね………
?」
窓の桟に座る少年の様子が変なことに、巻を背負った少年は気付き窓の外を眺めている少年に話し掛けた。
「どうかした?」
「…………
めんどくせぇ奴らも、来やがったな……」
「え?」
「嘘っ?!」
「嘘じゃない。
お前が連れてきた4人の魂の他に、厄介な妖怪達も連れて着ちまったみたいだぜ……」
「どうしよう……」
「気にしなくていいよ」
教室のドアが開いたと共に、三日月のペンダントを下げた青年が、着物姿の少女に優しく声を掛けた。
「でも………」
「全然大丈夫だよ。むしろ、連れてきてくれて大感謝してるよ」
「え?」
「それって……」
「お前、まさか」
「言ったじゃないか………
今回のパーティーは、あの4人をこの世とは思えない程の、恐怖を味わせるって………」
「けど………」
「…………
へっ………
いいんじゃねぇのか?」
「え?」
「おいおい………」
「厄介な妖怪達は、4人に片付けさせればいいじゃねぇか。」
「それは、ちょっと危険じゃ……」
「それはそれで、面白そうだし……
よし、その考えで行こう!」
「ちょっと?!」
「そうこねぇとな!」
窓の桟に座っていた少年は、指を鳴らしながら桟から飛び降り、青年に駆け寄り青年の肩に腕を乗せながら、廊下を歩いていった。
「あ~あ………
あの二人の調子じゃ……」
「相当楽しいパーティーになりそうだね……」
2人は顔を見合わせ、苦笑いした。
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