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「実は昨日、実家に帰って何気なく自分の小学校時代の写真を見てたんだけど…………
私達の集合写真に写ってる人数数えてみたけど…………」
「みたけど………
何だ?」
「…………
17人じゃなくて…………
18人いたよ………」
「え?18人?」
「数え間違えとかは?」
「私もそう思って、念の為4回ぐらい数えたんだけど………
何回数えても、18人なの」
「…………
誰かいたって事だよね………」
「…………」
「…………」
「…………
光野(コウノ)」
「え?」
ふと秀昭の隣の席に座っていた優哉が、その名を呟いた。
「光野?………
そんな子いたっけ?」
「潤覚えだけど、確かにいた」
「下の名前、何だっけ?」
「覚えてない……」
「だよな………」
「にしても優哉、お前よく光野の名字、覚えていたよな?」
「いや、何か何となく………」
「ふ~ん………」
「それにしても、校長の話長いよ~」
「早く終われって感じ」
「ホント」
他愛の無い話をしながら、秀昭達の代はお喋りをし続けた。
『“光野”…………か』
そんな楽しげに話し合う秀昭達の姿を、何者かが首から掛けていた三日月のペンダントを手で持ち上げながら、 学校の三階の窓から眺めていた。
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