第４話 木戸先生と私

木戸先生と私

「もぅ～、こんなところでいつまでも何してたの？　私１人で２人分紅茶飲むの大変だったんだからね」

「ごめんごめん。僕が引き止めちゃって」

「ケーキも２人分食べたんでしょ」

「当たり前じゃない。木戸先生もいたなら一緒に席に戻ってくれば良かったのに……」

「ごめん。すっかり忘れてた」

つい木戸先生の話に夢中で、すっかり弥生とお茶してる最中だったことを忘れてた。

「で、課長は何て？」

「え！　課長からって言ったっけ？」

「そんなの聞かなくてもわかるわよ。どうせ美鈴が心配でかけてきたんでしょ」

「そんなわけないじゃない、仕事の話だよ」

「荒木課長は今日も仕事してるの？」

「はい、昨日から出張です。危うく美鈴まで連れて行かれそうだったんですよ」

「仕事熱心なのはいいけど、美鈴ちゃんを連れて行かれるのは困るな」

「何言ってるんですか」

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