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先生。ねぇ、先生。
今日は日曜日だから先生に会えない。とても辛い…。
デパートをひとりでぶらついてたよ。
浮かれたカップルを見るとうらやましくて、悔しくて…。
私も先生と腕を組んで街を歩きたい。手を繋いでいたい。
うん、無理なのはわかってるってば。先生、いつもいつも二言目には『それは無理』って…。私だってわかってるよ、ちゃんと。
でも、ね。
どこか遠くの、誰も私たちのことを知ってる人がいない街ならできるかもしれないなんて…、
私は、そんなこと考えてた。
誰の目を気にすることもなく、先生とデート…。
想像しただけでおかしくなっちゃいそうだよ。
遊園地で、まずジェットコースターに乗るの。先生は苦手っぽいね、ジェットコースター。
次は手を繋いでお化け屋敷に入って、わざとらしく先生に抱きついちゃおうかな?
コーヒーカップ、メリーゴーランド、絶叫マシーン…。
最後に観覧車に乗って、真上に来た時にキスをするの。
誰にも邪魔されない、二人だけの時間と空間…。
私最近、そんなことばかり考えてるのよ。
ねぇ、先生。
私は、先生しかいらない。
他には何もいらないの。
愛してるんだから、誰よりも。
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