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目で追っていた幸ちゃんの動きが一瞬止まり、ゆっくりと誰かに近づいていくのが見えた。
ぼやけた視界にキラキラと輝く光り。
時々クリアになる視界に、私には見せた事のない幸ちゃんの優しい顔が映る。
もしかしたら、この夏が終わりかもしれない。
幸ちゃんとこうやって歩けたのも。
幸ちゃんを好きでいて良かったのも。
この夏がきっと最後になる…。
それは、花火の様な光を映す雫が雨垂れから私の涙に変わっていることに気付いた瞬間だった。
【END】
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