金魚花火~幸大~

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「っぐ…ごほっ…そーか?別に…普通だと思うけど。」 食べていたおかずが喉に詰まったのをお茶で流しこみ、平静を装いながら答える。 上司には増田が仕事に意欲的だと感心されはしたものの、不審がられはしなかったものだから須田からのその一言には正直驚いた。 「とりあえず、あれだな…。」 「なんだよ?」 「今日飲みに行くべ。」 須田はそういうと俺の肩をポンと叩いて仕事に戻っていった。 須田とはたまに飲みに行って、仕事の愚痴や男のどーでもいい話をしたりする仲で同期の中ではとりわけ馬が合った。 実は彼女の事も須田にだけは話しており、プロポーズをする前はプロポーズ経験者の須田に相談した事もあった。 いい機会だし、そろそろ打ち明けるか…。 そんな事を思いながら俺も午後の仕事へと戻った。 *********** 「…マジかぁ。」 仕事帰りに安いチェーン店の居酒屋に寄って、須田に彼女と別れた事を報告した。
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