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すると投げたボールは敬太の構えていたミットにかすりもせず、ボールは純平と敬太の頭上を通過した。
凄まじいスピードで。
その球を見て唖然とする選手達、前日に一度シンの球を見ていた鷲田監督ですら唖然としていた。
(や、やば、大暴投、や、やってしまった)
だがしかし、当の本人はこの沈黙が自分の暴投によるものだと勘違いをしていた。
敬太がボールを拾い、シンへと投げる。
(こ、今度こそ)
気を取り直して第二球。これまたガシャアンと凄まじい音をたてフェンスにボールが激突する。
(あ、あわわ、またやっちゃった)
シンはストライクが投げれない事に焦っているが、目の前でミットを構えている敬太はもっと焦っていた。
(まずいな、ストライク来たらどうしようか……こんな速いとは予想外だ)
早い話がストライク来たら取れないという事なのである。そんな敬太の不安など知らず、ストライクを投げようとシンが次の球を投げる。
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