325人が本棚に入れています
本棚に追加
○○○
テレビで一躍有名人になった六人の神童と呼ばれる野球少年達の中の一人。愛媛におり、【狙撃手】と呼ばれている少年が所属する野球チームが練習をしているグランドへと着いたシン、敬太、鷲田監督。
グランドへ着くとすぐさま相手のチームが鷲田監督へと挨拶をしに来た。
「いやぁ、あの鷲田監督に練習を見てもらえるとは光栄です」
「いえいえ、過去の栄光ですよ。今はただのボンクラじじいですわい」
「いやいや、同じ四国住みとして忘れもしませんよ、鷲田監督、貴方が創り上げた甲子園での【神郷イレブン伝説】を。わずか11人で甲子園を……」
話が長くなりそうなので割愛。短くまとめると、鷲田監督の功績があったからこそ、このイベントが出来たようだ。という話。
話を進める。
「で、神童はどうじゃ? やっぱ凄いのかの?」
鷲田監督のその質問に、大きく首を縦に振る相手の監督。
「はい、とてつもなく凄いですよ。間違いなく天才です」
相手監督はずばりとそう言い放った。鷲田監督は「ほほう、そうかそうか」とニヤリと笑った。
「そやつは今どこにおるのじゃ?」
「えーと、あ、あそこですね。あそこで練習をしてる男の子です」
「練習? あーりゃ何をしとるんじゃ?」
「まぁ行ってみれば分かりますよ、とてつもなく凄いですから。それより……何故いきなり彼と会いたいなどと思われたんですか?」
相手監督の疑問に、鷲田監督は答える。
「天才には、天才を手本に見せてあげた方が良いからのう」
「は、はぁ」相手監督は首を捻った。
最初のコメントを投稿しよう!