Start of travel

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この村は見たところ結構小さな村だ。 周りは砂漠だらけで、例えるなら旅番組とかでみる様な民族の村。 村の人々もそれぞれピッツと同じ様な服装をしていて、確かに俺の様な服装をしている人間は少し目立つかもしれない。 「もう少し歩いたところに俺の行きつけの飯屋があるんだ。そこでいいだろ?」 ピッツの言葉に俺は軽く首を縦に振る。 そういえばピッツて名前は本名なのかな? ハーフかなにかか? ピッツの見た目はどう見ても日本人で、しかも普通に流暢な日本語を喋っている。 周りの村人も見た目は日本人だし、かすかに聞こえて来る話し声も日本語っぽいしな。 「おい怜。ついだぞ!」 俺が周りを見渡しながら歩いていると、いつのまにか目的地についていたみたいだ。 店の外観は少し古臭いレストランと言ったところか? 俺は店の看板に目をやるが、文字が色あせていてはっきり読めない。 ピッツと俺は店のドアを開けて中に入った。 「いらっしゃい……お!ピッツぢゃないか!」 店の店員らしき人がピッツを見るなり満面の笑顔を向けてくる。 「おう。久しぶりだな。とりあえずコーヒーを2つ」 そう注文すると店員はオーダーを確認して、俺たちを空いてる席に案内した。
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