Start of travel

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そ……そうだった。 こいつら記憶を消されてるんだ。 「なんやいきなり黙りやがって。もうええのか?用がないなら帰ってくれ」 大が更に冷たい言葉を俺に浴びせる。 俺は少しその言葉にショックを受けるがなにも言えない。 大には悪気があるわけぢゃないからな。 畜生、やっかいだな。 「ん……あぁわるい」 俺は一度頭を落ち着かせ、冷静になり謝った。 当然だ、無理に大に話しかけても時間の無駄だって事は俺にでもわかる。 「お……おい」 ピッツがそんな俺を見かねたのか気まずそうに話を割ってきた。 「すまんピッツ……一旦でよう」 俺はピッツをつれてとりあえず宿屋を出る事にした。 「おいおいなんだありゃぁ? どういうことだ? あれがお前の仲間かぁ?感じのわるい野郎だなぁ!」 宿屋を出るなりピッツがイライラした様子で話す。 ピッツには仲間達の記憶が無い事を話していない。 「いやまぁ……色々とあるんだよ。」 「なんだそれ。でどうすんだ?」 「どうしよう」 俺はどうすればいいのか分からない。 こんな状況は人生で初めてだからだ。 「あぁ!!はっきりしねぇな!だいたいお前はアイツにあってどうする気だったんだ!?」 ピッツがはっきりしない俺に怒りを爆発させたのか怒鳴る。
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