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「あぁ。そもそも窃盗や強盗じゃ終身刑にはならないはずだが,おそらくあの王国の貴族が警察になんらかの圧力をかけたんだろうな」
「…………」
むなくそ悪い話だな。
「そしてシャライヤ様が捕まり残った盗賊団員は2つに分裂した。
一つはシャライヤ様の意思を継いで義賊行為を続けるマサムネ派だ」
「マサムネ!?」
「ん?」
「え?あ、いや……」
俺が声をあげたのは意外な所で聞き覚えのある名前を聞いたからだ。
政宗……そう、誘拐された仲間の1人と同じ名前だ。
偶然か?
俺達がこの世界に来たのはつい最近の筈だ……。
俺が意識を失ってたのはピッツの話しじゃ3日程度。
流石に派閥のリーダーになれる程時間はない。
「いいか?」
ピッツは俺の顔を覗きこんで言った。
「おう……」
「もう一つが義賊行為をしても結局は悪者扱いされる事に絶望感を抱いて私利私欲の為に盗賊行為をするゴート派だ」
ゴート?
また聞きなれない名前だな。
「そして俺はマサムネ派の一員。ビリーはゴート派の一員。
マサムネからはゴート派を見つけたら捕縛する様に言われてるって訳だ」
そういえば義賊だからピッツはここの村人と仲が良いのか。
「つまり大のビリー討伐は俺にとっても都合のいい話しなんだ!」
「成る程。理解した。良かった…」
「おう。」
「とりあえず今日はどうするんだ?」
「今日はおやっさんに頼んでこの宿に泊めて貰う!」
ハハハ……流石義賊。
とりあえず今日は少し色々ありすぎて疲れたな。
寝よう……。
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