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「しかもね、最中にね、『もっと声を出せ』とか言われることも多くてね。なんだかなと思うこともあって」
その言葉に、昨夜の出来事を思い出し頬が熱くなる。
「ん?可愛も同じように言われる?」
「あ、ううん。私は恥ずかしいから、声を出さないように我慢しちゃうことが多いんだけどね」
「うんうん」
「そうしたら『恥ずかしいなら、絶対声を出すなよ』ってイジワルな笑顔で言われたり」
そう言うと、菜穂は瞬時に赤面した。
「う、うわー、ドSだねー。
逆に『出すな』って言われるってドキドキしそう。しかもあの樹利さんに」
「う、うん、出さないなんて結局は無理なんだけどね」
そう続けると、菜穂はクスクスと笑った。
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