恋するキモチ 前編

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「いいなぁ、樹利さん。さすがって感じだよね。 正樹なんてね、最悪なの。 この前求められた時に生理だったから駄目だって言ったのよ。 そしたらね、それじゃあクチでしてくれよって頭をつかんだんだよ?」 声を潜めながらそう告げた菜穂に、思わず身震いをすることを感じた。 「そ、それは嫌だ。まさに前の彼氏って感じ……」 「長谷川君?」 「そう……いつもそんな感じだった。っていうか、長谷川君はその……口でが、好きみたいで、いつも強要されてて、すごく嫌だったんだよね」 思い出したくないことを思い出しちゃった。
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