恋するキモチ 前編

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二人は皿に料理を取って、とりあえず席に座り、ワインで乾杯した。 店内はたくさんの関係者で賑わっていた。 「可愛ちゃん、樹利さんとこ行かなくていいの?」 そう尋ねたカズさんに、小さく首を振った。 「うん、今は……いいかな、モデルさん達も楽しそうだし」 そう言ってチラリと樹利の方を見た。 こちらに気付くことなく、楽しげに話している。 いつも、そうだ。 二人きりでいる時は感じないのに、 こういう場に来ると、彼との距離を感じる。 隣にいるのが、自分じゃあ相応しくない気がして、切なくなる。

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