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二人は皿に料理を取って、とりあえず席に座り、ワインで乾杯した。
店内はたくさんの関係者で賑わっていた。
「可愛ちゃん、樹利さんとこ行かなくていいの?」
そう尋ねたカズさんに、小さく首を振った。
「うん、今は……いいかな、モデルさん達も楽しそうだし」
そう言ってチラリと樹利の方を見た。
こちらに気付くことなく、楽しげに話している。
いつも、そうだ。
二人きりでいる時は感じないのに、
こういう場に来ると、彼との距離を感じる。
隣にいるのが、自分じゃあ相応しくない気がして、切なくなる。
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