ある兄妹の話し

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ドクンッ ドクンッ ドクンッ 心臓の音がうるさい。 …多分、気のせいだろう。 何もないさ。 背中に嫌な汗が流れる。 隙間についた。 隙間からゆっくりと、顔を突き出し周囲を見てみる。 ドクンッ ドクンッ ドクンッ 何かいた… 凄い早さで俺から逃げて行く何か…タヌキが見えた。 「………」 …だと思ったよ。 いつの間にか全身が汗だらけだ。 …コレはアレですよ?暑いだけですよ? 冷や汗とかではありませんよ? 「ふぅ~…。カスミ!次行こうぜ。」 振り返ってカスミの姿を探した。 カスミはいなかった。
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