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そこにお花畑も無ければ、小川も流れていなかった。
見えたのは、どこかの天井だ。
『倫広っ』
呼ばれた名前に、ピクリと反応する。さっきまで、自分を呼んでいた声だ。
目を向けると、髭面の男が覗き込んでいた。その顔を見て、一気に脳が覚醒した。
『倫広っ、大丈夫か?』
「照玄和尚...ここは?」
『病院だよ』
病院?...と、首を傾げたが、すぐに思い出した。
自分は、大場に殴られたのだ。
『危なかったな。これがなかったら、今頃お主は死んでいたぞ』
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