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「……っわぁっ!?」
午前8時19分。完全に遅刻。
……時に夢で変なものを見る。いや、現実でもだが。とにかく、『心霊』が出てくる。幽霊と心霊の何が違うかはわからないが、とにかくそうゆう類いのものが夢に出てくる。
私の父、「黒谷孝」はこの地区でも有名な「徐霊師」。この地区はよく「心霊」とかが住み着いてる家が多く、この地区だけは避ける人が多数いる。
そんな父との縁かなにかで私にも「霊感」とやらものがあるらしく、昔からそうゆうものが見えてしまう。そんな感じで夢にまで私を追ってくる奴は少なくもない。
なにより私、黒谷生衣は学校でも「心霊部」というまさにオカルト系部の部長であり、心霊部にも心霊達が寄って集う訳だ。
私の日常は心霊に付きまとわれ、回りにいないという時間がない。むしろいつもなにかがいる。
「やっべぇ、遅刻」
つい男口調になってしまうのも、双子の弟の港と兄の長男.洸 次男.純、双子の弟、三男.蓮に囲まれているから、というのもそうなのかもしれない。
「生衣ーまだかー」
「ちょ、お兄待て!」
8時半になっても待っててくれる優しい長男次男である。
…相変わらず思春期の港と蓮は冷たいが。
「行ってきまーす」
私達三人は声を合わせる。父はもう仕事の時間で家には誰もいない、が、亡くなった母にあいさつをするという決まりが黒谷家にはあるからそれは当たり前。
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