喋る猫にはご注意を

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ピピッピピッピ…カチッ 朝か… 目覚ましを止め、起き上がる。 酷い寝汗だ。 見覚えのある部屋にほっとする。 ここは高校に入ったとき、親からもらったマンションの一室だ。 何故一高校生にマンションを親からくれたのかは後々わかるだろう。 徐々に覚醒する頭を使って、今日の予定を思い出す。 確か…昼からバイトが入ってたか。 今は午前8時ちょっと前 まだ時間があるな… 少し街を散策しながら行くか。 新しくできた所とか見てみたいし ――――――――――――― 支度を終え、家を出る。 柚「行ってきます」 ただ一言、誰もいない部屋に向けて呟く。 ガチャ ――――――――――――― 外に出て、あまりの眩しさに顔をしかめる。 いい忘れてたが、今は8月の上旬。 まだ夏休みが半分以上残っているのだ。 俺は日差しに強くはないので日陰を歩く。 ここ一週間位外に出て無かったので、そのせいもあるのだろう。 はぁ…暑い……… セミの声が五月蝿いな…
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