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彰が話を終え数秒の沈黙の後、大臥が口を開いた。
「俺が仲間になってやる。俺には俺の目的もあるが、1人でやるより仲間は多い方がいいからな。」
「目的?」
彰の質問に大臥が答えた。「俺は暗黒の魔神に家族を殺された。その復讐だ。さっきの化け物も奴らの仲間さ。」
「暗黒の魔神ってなんだよ。」
それを聞いた大臥は呆れた様な口調で言った。
「お前、そんなのも知らないでよく今まで平気に生きてこれたな。不思議でならないよ。」
「そうか?」
「面白いやつだな。」
ムードは良いものだった。しかし、大臥は真剣な顔付きになり
「さっきの化け物が来たということは醍醐の花見が近いのか。」
「醍醐の花見?」
「ああ。最悪の計画だ。奴らは幻魔と呼ばれている。醍醐の花見とは幻魔の元となる幻魔種を埋めてそれが成長すると大量の幻魔が生まれる。その幻魔達が町の人々を1人残らず抹殺する計画を醍醐の花見という。分かったか?」
「ああ。」
彰と大臥は無言になってしまった。
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