一方的な思いは、しばしば拒まれる

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 思いのほかヒゲ男が食い下がってくるので、ガヤルドは大きなため息をついて面倒くささを全面に出す。  ガヤルドもこう見えて、ニャンゴと同じほどの年月を生き、それなりに経験を重ねてきた大人である。  一方的な相手には、お茶を濁したようなあいまいな態度よりも、こちらの否定の意思をはっきり示したほうが早いと知っていた。    ガヤルドは受付嬢と話していたときの明るい調子を一変させ、腕組みをして胸を張った。  そしてうる目のヒゲ男を、金色の鋭い眼光で威圧感たっぷりに見下ろす。普段は隠した鋭い牙を、ここでチラ見せするのもポイントだ。 「真面目な話をすると、ニャンゴじゃなきゃダメっていう理由がイマイチ理解できないんだよね。こう言っちゃなんだが、不自然すぎるんだよ。この依頼自体が、ニャンゴへの罠かもしれないだろ? すまないが、そんな意味不明の依頼はお断りだ!」  最後はもちろん、ドヤ顔でキメるっ!
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