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トゥオーノが部屋を出てからまもなく、ヤシュムが腕をうーん、とあげて伸びをした。
「さてと。たくさん寄り道しちゃったし、早くリフヤのところに行ってあげなくちゃね! 猫ちゃん、ちょっぴり妬けるけど、せっかく仲良くなったことだし、しばらくルゥルゥをお願いするわ」
ついさっきまでガヤルドを危険な猛獣扱いしていたヤシュムが、今度は急にルゥルゥを頼むと言い出す。
ガヤルドの頭の中は、?マークでいっぱいになった。
「は? どういう意味だ?」
しかしすぐに、そんなささいな疑問などふきとぶ事件が勃発する。
パンッ!
一発の、乾いた銃声。
それは、ギルドの建物の奥。
ちょうど、トゥオーノが手洗いに案内されたとおぼしき方向から鳴り響いた。
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