一方的な思いは、しばしば拒まれる

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 そして今。  二人は、適当にストーカー金髪をまきつつ、街の中央にあるギルドを目指していた。  ガヤルドは、鼻の両がわから伸びる自慢のひげをだらりと下げ、大きなあくびをした。 「あーあ、ねっむ。これだけ早起きしたんだから、昨日見た依頼のいくつかはゲットしたいとこだよなっ、ニャンゴ!」  背後からのガヤルドの声をいつも通り聞き流しつつも、ニャンゴは、右手に持った紙にちらりと目を落とす。前日にガヤルドがギルドで集めた、依頼のリストが書かれた紙だ。  昨晩宿に戻ってから二人で依頼を確認し、受けられそうな依頼にだけ丸印がつけられていた。  ひょいひょいと隣まで追いついてきたガヤルドに、ニャンゴは淡々と意見を述べた。 「我々は、ここでは新参者だ。魔法やら錬金術やら、特殊な技能があるならばいざ知らず、ただのガンマンと怪力バカの猫では、最初から仕事をもらえるとは思えん。とりあえずはこちらの顔を覚えてもらえるまで、毎日ギルドに顔を出すしかないな」  ニャンゴの芯のある低い声は、聞く者を安心させる不思議な力がある。  しかし、ガヤルドの二つの大きな耳は、ニャンゴの言葉になぜかぴくん! といきり立った。
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