27人が本棚に入れています
本棚に追加
蒼髪の受付嬢は、手元の分厚い依頼帳とガヤルドが渡したリストを見比べながら、口をへの字に曲げて肩をすくめた。
「うーん、猫ちゃんの希望のお仕事、ぜーんぶもう他のメンバーさんたちが契約しちゃってるみたい。ココって老舗だから、最初から依頼するギルドメンバーを指名してくるクライアントさんも多くて。朝一番に来てくれたのに仕事あげられなくて、なんかごめんねぇ」
可愛らしい眉間に、きゅっとしわが寄る。
「むー、つまんない。猫ちゃん向けのおもしろい依頼、何かないのかしら!」
むくれて依頼帳をパラパラとめくる受付嬢。ガヤルドは今だ! とばかりに受付台に身を乗り出した。
「あはは。調べてくれて、どうもありがとさん。でももう全部契約済っていうなら、仕方ねえからな。俺は今日暇になったことだし、せっかくだから、お昼に一緒にお茶でもしませんか?」
そしてすかさず、ウィンクも投げる!
最初のコメントを投稿しよう!