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会話の内容からして、彼と陽子が太鼓ゲームの仲間だということは分かった。けど、それにしては仲が良過ぎないかしら…
私がそんなことを考えている横で、彼と陽子の会話はまだ続いている。
土曜日の具体的に何時に待ち合わせとか、ついでに買い物に行こうとか、ご飯も一緒に食べようとか、そんな話が聞こえてくる。
やっぱり、この二人はただのゲーム仲間じゃないのかしら…。陽子も当然そういう年頃だし……。
って、なんで私がそんなことを気にしないといけないのよ。陽子が誰と付き合っていようと私には関係のないことだわ。
でも、陽子が私の知らないところで男子と付き合っていたと思うとなんだか嫌だわ……。
私がなんとも言えない気分になっていると、陽子は彼との会話を終えたようで、筐体から一歩離れて私のそばで彼のプレイを見ている。
「綾、大丈夫か?さっきからボーッとしたり、今はちょっと元気なさそうだし、もしかして具合悪いのか?」
陽子は筐体から私の方へと目を移し、私を見るとそう言った。
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