絆～邂逅～

出逢い

暇つぶしだから、あんまり大きくは賭けないでちまちまと…俺はつまらないタイプなんだろうなって、こんな事で自覚する。

無邪気に遊ぶ戸川と牧田、ああいう方がなんだかんだモテる。

俺みたいなのは、良い人なんだけどねぇ、って言われる、残念なタイプ。

自分で良い人なんて思っちゃってる辺り、本当に良い人じゃない。

そんなイメージ、それだけの事で。

しかも、別にそんなにモテたいとか本気で思ってるわけでもなくて、だけど何だろうなぁ、戸川や牧田を見ると、羨ましいなって思うこの微妙な男心？

「調子はどうよ？」

いきなり背後から囁かれる低音に、驚いて振り返りながらちょっと距離を置いた。