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「あ、その点についてはご心配なく。ちゃんと持ってきていますから。」
「え?あのでっかいピアノを?」
俺が困惑していると、ナオはリュックを探り始め小さなグランドピアノの模型を取り出した。
そしてそれを部屋の床におき、それから空中に指でト音記号を書く。
すると手のひらサイズだったグランドピアノが通常サイズまで大きくなり始めた。
「なんだそれ!!!!」
「知らないんですか?最新鋭の持ち運び型グランドピアノですよ。 」
「遅れてるわね。」
ミオだけでなくナオにまでバカにされ、しかも心なしかナオの方が悪意がこもっているような気がした。
でもまぁ、最新のポップスすら聴かないほど音楽に疎い俺に最新鋭の楽器のことなどわかるわけがないのだ。
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