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「へぇ、最近の楽器はすごいな。クラリネットも何かあるのか?」
「ないわ。これがママが使っていた楽器だもの。相当古いけど、丁寧に使われていたからまだまだ使えるとってもいい楽器よ。」
自慢げに言うミオ。
右の口角だけをあげて腕を組むその様子は心底誇らしそうだ。
「僕らはいつか父さんのような音楽家になるのが夢なんです。僕がピアノ伴奏でミオがクラリネットで、世界中を回るんです。」
ほぉ。
いいなぁ夢があるって。
「じゃあ、コンクールとかにも出たことあるのか?」
「そりゃ、あるけど。」
「優勝したり?」
「・・・」
「まぁ、何回かはありますね。」
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