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「いや、いいんだけど・・・。」
『ナオ』と呼ばれた男の子は『ミオ』と呼ばれた女の子を叱ると、こちらに苦笑いを向ける。
な、何だこの子たち?
「君たちは一体・・・?」
「あら?ママから聞いてないの?」
女の子は不思議そうな顔をして首を傾げる。
その様子を見て男の子は呆れ顔だ。
「ミオ、母さんいってたでしょう?『この手紙を渡しなさい』って。つまりこの方はまだなにも知らないのですよ。しかも母さんの言う『進藤充』さんじゃないかもしれないではないですか。」
「進藤充って俺だけど。」
「そうですか。それはよかった。では、この手紙を読んでください。」
男の子のパーカーのポケットから取り出された手紙を受け取る。
「進藤へ・・・ってこの字まさか!」
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